オペラ「愛の妙薬」のスピンオフ・・・”ちくちく愛妙会”

 オペラ「愛の妙薬」で大切なものの一つとは?それは衣装です。舞台は19世紀、スペインのバスク地方の村。私たちが演じるのは農民です。自然素材を使用したものであり、色も派手なものではなく金属製品は使用されない。勿論ベルトもございません。そのような条件で素敵な衣装を探し出すのはなかなか難しいというのが正直なお話です。


それでは自分たちで作ってしまおうという声からできたものが”ちくちく愛妙会”。今回はオペラ「愛の妙薬」のスピンオフでもある素敵な物語を皆様にお知らせしたいと思います。


題:ちくちく愛妙会

「オペラは総合芸術なり」


5月3日:楽しい連休中、長崎居留地女声合唱団オルテンシアの連絡ラインのこのような投稿から“ちくちく愛妙会”が始まりました。


「Mです。趣味で洋裁をやっております。愛の妙薬の衣装制作を打診されているのですが、一人ひとりに合わせて調整するのは矢張りなかなか難しいです。そこで提案がございます。みんなで一緒にワイワイ言いながら衣装づくりをいたしませんか?自分で作った衣装で舞台に立つのは格別の喜びだと思います」


この呼びかけにオルテンシアから総勢11名の申し出があり、ここに愛の妙薬衣装制作集団“ちくちく愛妙会”がスタートしたのでした。


短大の被服科卒業生や、自作のウェディングドレスで結婚式を挙げた”つわもの”もいれば、家庭科の授業で叱られた経験から「針と糸を見るのもいや!」という”つわもの?”もいらっしゃいます。11名の大半が中学校以来の体験となりそうですが、それでも「やってみよう!」と志したその意気やよし!


それでは、しばし活動の様子を実況中継風にお伝えいたします。


「えええええ~・・・・なんで直線と曲線がつながっと?信じられん」


稲城市民オペラの会員さんから提供していただいた型紙は、本格的な立体裁断。つながるはずがないと思えるパーツをつなげたら、何と!美しいバストラインのビスチェが出来上がるのでした。


「うわあ~すごーい!感激!」


「せんせーい!布と布が合いません。しくしく・・・・」


すべて何でもトライ&エラーの繰り返し。はみ出した布を切ってしまえば問題は解決。ほうら出来上がり。


「人生で初めての感動かも・・・・」


皆の手から、次々とビスチェやエプロン、スカートが出来上がっていきます。そして我が家の一室は歓びの声が響き渡ります。


オペラは総合舞台芸術だと言われます。私は、総合舞台芸術の意味を、音楽・美術等とは異なる分野の芸術の集まりだと捉えていたのですが、このちくちく愛妙会での制作体験を通して、総合の意味をもっと広く捉えるようになりました。


人が集い、そこに絆が生まれる。一人ひとりの言葉が行為が、より素晴らしいものを創り上げる。そしてそれを見てくださる観客の皆さんの心の中にも、素晴らしいものが届いていく。人とものと行動が一体となってその時間を皆で共有する芸術。それが総合舞台芸術だと思えるようになりました。


さらに愛の妙薬が『広場のオペラ』だと言われる所以もわかりました。


私達は10月、自分たちで制作し調達した衣装、自分たちで作った小道具・大道具を使って、私達の『広場のオペラ』を上演いたします。私達の感動が観客の皆様に伝わり心がつながって素敵な時間が醸し出され、この体験が日常生活に活かされ人々の幸せに広がっていきますよう心から願っております。



さて、衣装の手直しがありそうです。まだまだ“ちくちく愛妙会”の活動は続きそうです。 


投稿:sara/M











オペラ「愛の妙薬」

絶賛チケット販売中です!
良い席はお早めに・・どんどんご予約を頂いております。
こちらからお入りください

#オペラ「愛の妙薬」 #長崎居留地合唱団 #ベネックス長崎ブリックホール

コメント

このブログの人気の投稿

オルテンシアです

ツヨポンのお薦め愛妙 〜Episode1〜

ド素人合唱団員(その2)